クッションフロアを張り替えただけでは直りません
2017年 03月 13日
以前、床下空間のない住宅は注意して下さいという内容の記事を
書かせて頂いたことがありますが、今回ご相談頂いたのも全く同じ
ケースです。
立ち上がり基礎で囲まれた部分に、土を埋め戻して床下のスペースを
なくし、その表面にコンクリートを張って平らに仕上げるのが、
スラブ床という工法です。
でも、埋め戻した土の中には、白アリのコロニー(巣)も一緒に
なっていることが多く、何とかそこから食べ物を見付けようと
這い上がってきます。
また、基礎の立ち上がりと表面に張ったコンクリート(モルタル)
とは一体成型で造られている訳ではないので、それらが接する部分は
自ずと隙間が開いてきます。
そうなると、隙間から地面の湿気や水分が上がってくるだけでなく、
シロアリさんたちも1階の床まで上がってきてしまうこととなります。
写真のクッションフロアの下には、他の部屋と床高を揃える為に
薄い合板が張られているものと思われます。
そこに湿気や水分が滞留してカビなどが発生し、クッションフロアを
このように黒くしてしまったのだと推察されます。
こういう場合、単にクッションフロアを張り替えるだけでは、同じ
ことがすぐに起こってしまいます。
一度下地まで剥がしてみて、何らかの防水・防湿対策を行ってから
仕上げの工事をすることが重要です。
当然その際は、恒久的な対策ではないにしろシロアリ対策を
行って頂くことも必要かも知れません。(土の中のシロアリの巣を
根絶させることは、スラブ床の上からでは不可能ですから
都度対処するしか方法はありません)
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<関連記事>: 床下環境のない家は、要チェック! (2011年6月30日)
尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事を
いくつかご覧の上適否をご判断願います。