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by Supervisor-homemade

まさかというところが怪しいところ

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先日、下屋が付いたデッキの奥に設置したフレンチドアから雨漏りを
したという記事を書かせて頂いたと思いますが、今回どこから
雨漏れしたのか原因を突き止めに行ってきました。

屋根の上や外壁からの雨漏れだとしたら、結構厄介なことになると
思っていましたが、やはりそうではありませんでした。

何故そう思ったかと言えば、15年以上住み続けて頂いて一度も雨漏れ
をしてこなかったという事実と、ゴールデンウィーク中に吹き荒れた
強い風雨が尋常ではなかったということで、今回のように非常に特異な
状況にならない限り雨漏りは起こらないのではないかと推測した
からです。

強い風雨の後、一度だけ雨が降りましたが、それは通常の上からの雨で
その時全く雨漏りは起こらなかったそうです。

で、今回試したのは、水道のホースを使って窓に水を掛けてみて
どのようになるかという方法です。

まずは、フレンチドアの下の方だけ勢いよく水を掛けました。

少し室内のドアの金属レール部分に水が滲んだようですが、それ程
のことはありませんでした。

水が滲んだのは、ドア枠の周囲に取り付けられたウェザーストリップと
呼ばれる気密パッキン材が経年劣化で少しへたってきたことと、
ドアが重さで少し歪んできて枠との間に隙間が生じた為と思われます。

これは、ウェザーストリップを交換したり調整したりすれば、おおよそ
直る話です。

次にフレンチドアの上枠に水を掛けてみました。

フレンチドアは、奥行が1.8mもある屋根の一番奥に取り付けられて
いるし、屋根の先端の軒には20cm以上高さのある桁(ケタ)が
軒から下がってきているので、まずここからは雨が入ることは
ないだろうとお客様も思っていたようです。

でも、実際に水を掛けたら、水が室内側に侵入してきました。

お客様もこれにはたいそう驚いた様子です。

雨がこの部分に到達するには、水平もしくは相当下から吹き上がって
くることが必要ですし、更に1.8mも中に入らないといけないのです。

長年のドアの重さでドア枠の中央が下がってきた為、防水コーキング
が劣化したか、痩せてしまったのが原因です。

ですから、構造的な問題等で雨漏りを起こした訳ではなかったので、
不幸中の幸いで少し安心しました。

窓上を十分乾かしたら、コーキングを打ち直してメンテナンスは
完了です。やっぱり、自然は人智を超えるものなんですね。

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。

尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事を
いくつかご覧の上適否をご判断願います。

<関連記事>: 雨漏れしたフレンチ・ドア (2016年5月5日)
by mikami-homemade | 2016-05-10 17:58 | メンテナンス