欧米の照明手法
2016年 10月 20日

とかく日本の家では、シーリングライト(天井照明)などで
部屋全体を明るくするというのが一般的ですが、明々とした
照明の部屋はオフィスか工場のようで、くつろぐ雰囲気には
なれませんよね。
ヨーロッパやアメリカといった欧米では、一般家庭では殆ど
部屋全体を明るくするということはありません。
基本的に、暗さもインテリアの一つという意識があって、
暗い部分があるから明るさが際立ち、部屋自体が落ち着いた
雰囲気を感じさせてくれると考えられています。
これらの写真は、輸入照明のキチラー(Kichler)社のHPに掲載
されている照明のデザイン・プランです。
写真をご覧頂くと、シチュエーションに合わせて照明を変化させて
いるのが分かりますね。
一番上が、部屋を全体的に明るくした時のダイニング・キッチン
ですが、決して煌々とした明かりでないことが見て取れます。
明るさのレベルを心地よいと感じるところで抑えています。
それは、一つひとつの明かりがそれ程強くなく、天井照明や
壁照明、テーブル・ランプなどを分散する形で配しているから
なんですね。
次に真ん中のものは、自分は使う場所だけを照らすやり方です。
カウンターテーブルで勉強したり、洗い物をしたりする場合は、
テーブルやシンクだけを強い明かりで照らせばいいという考え方です。
最小限の明かりであれば、騒々しさもなく一人自分の仕事に
集中出来るという訳です。
最後の写真は、魅せるインテリアを表現しています。
何かに集中している訳でもなく、多くの家族がいる状況もない。
そんな時に、静かなインテリアに保っておく為のライティングです。
壁に飾ってある絵だけを照らしたり、装飾の豪華なものに
フォーカスしてみたり、美しい壁の色だけを見せたりするのも
いいかも知れません。
確かにこうすれば、電気配線もたくさんになりますし、付ける
照明器具も多くなるかも知れません。
でも、家を建てる皆さんは、よりよい生活、くつろぎの空間を
得る為に家づくりをしているはずです。
こうしたことに費用や気遣いを掛けないで、素敵な家づくりなど
出来るはずはありません。キッチンや外観は元より大切ですが、
インテリアのデザイン・プランは暮らしに直結することを
忘れないで下さいね。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。
尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事を
いくつかご覧の上適否をご判断願います。