スチール・ドアの錆びは、完全には直せない
2017年 03月 22日
ピーチツリー(Peach Tree)社のものと思われる勝手口ドア。
既にピーチツリーというメーカーはなくなってしまいましたが、
20年くらい前の輸入住宅では勝手口だけでなく、玄関ドアにも
この会社のものが多く採用されました。
ここのドアは、表面にスチールの薄板を張った中に、断熱材を
入れる形で作られていました。
スチールですから定期的に油性の塗料などで塗装をしなければ
なりませんが、そういうメンテナンスをやっていても、表面が
錆びてくることがあるようです。
それは、どこかに明いた隙間からドアの中に湿気や雨水が入り込む
ことで起こります。
隙間と言っても大きな穴という訳ではなく、ドアの上端や下端に
ピンホールのようなほんの少しの穴だと思います。
小さな隙間から湿気等が入り込むと、中の断熱材や下地の木材等に
付着します。そうした水分は、ドアの中で滞留して外に放出される
ことはありませんから、中側からスチールを錆びさせるという訳です。
こういう不具合は、ドアの外側の錆びを落として塗装をしても
一時的な補修でしかなく、完全に直すことは不可能です。
隙間を埋めて防水処理をしても、一旦内側に入った水分は抜けない
ですから、錆びの進行を若干遅らせることしか出来ません。
こうなったら、こまめに塗装をしてやって、錆びでドアに穴が明く
ようなひどい状況になったら、ファーバーグラスのドアなどに
交換するようにして下さい。
錆びのあるドアは、アメリカの田舎の雰囲気にはピッタリですが、
見た目にも限界がありますから、その時は思い切ってリフォーム
しましょう。
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