軒の出ていない家のタイル壁
2017年 05月 06日
ガルバリウム鋼板で張られた屋根の塗り直しをする前の状況を
写真で撮りました。
薄いピンク色をしているのが、屋根が三角になった部分(破風)の
軒の部分です。
磁器タイルが張られた外壁(妻壁)と屋根の軒が、垂直面でほぼ
揃っているのが分かりますね。
通常屋根の破風は、外壁面より少し外に張り出しているのが一般的。
そうすることで、屋根が外壁の一番上の部分をカバーし、屋根と
外壁との境い目から雨水が侵入しにくいようにしてくれるのです。
でも、建築家と呼ばれる設計士のデザイン感覚から、この屋根の
ように正しい納まりを無視した建築の建物を多く見掛けます。
輸入住宅でも20年くらい前に南プロヴァンス風と称して、
軒のない屋根の塗り壁の家が多く建てられました。
この家はそうしたデザインの建物ではありませんが、軒が出て
いないのは同じです。
屋根と外壁との境い目をよく見ると、タイル目地が割れて脱落
している状況でした。
レンガタイルは表面に張られているだけですから、これで即座に
室内へ雨漏りする訳ではありませんが、RC造の構造自体に雨水が
接しやすいことは間違いありません。
コンクリートの構造体やタイル目地は、元来防水性はありません。
ですから、将来雨漏りを起こす原因になる可能性があるのです。
特にこの外壁面は東側ですから、台風などの強い雨風が吹き付ける
状況にありますから、そのリスクは大きくなります。
費用面を度外視すれば、屋根の破風をもう少し延ばす工事をする
ことをお勧めしますが、もしそれが出来ないというのであれば、
屋根の防水塗装と一緒にタイルの目地の入れ直しと外壁の防水
クリア塗装、目地のコーキング工事をすべきだと思います。
ただ、その場合常に軒のない構造的な欠陥を理解して、外装の
塗り直しの度にタイルの欠落や防水チェックを怠らないように
したいものです。
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尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事を
いくつかご覧の上適否をご判断願います。
by mikami-homemade
| 2017-05-06 11:39
| 外装工事