人によって、事情があります
2019年 02月 16日
20年前に愛知県豊田市で新築させて頂いたお客様のおうちですが、
この度売却を検討されることになりました。
娘さん夫婦が京都に拠点をお持ちで、お孫さんのお世話をしがてら
そちらに暮らしを移されるということで、慣れ親しんだ我が家を
手放す決断をされたそうです。
お客様も新築した時の思い入れが強く、この家を壊して更地で売る
ということだけはしたくないとのことで、どうやって売ったらいいか
私に相談をして頂いた状況です。
インテリアは全てドライウォールで仕上げ、フローリング等の内装材も
全て無垢材。手に触れるもので、フェイクなものは一切ありません。
照明器具も全て美しい輸入照明を採用していますし、全館空調の設備も
完備していますから、当時としては相当本格的な輸入住宅でした。
ですから、その後新築を計画中の何人かのお客様をご案内したことも
ありますし、そこで素敵というお言葉も頂きました。
そうは言っても、日本の不動産の売買では、いい素材やいいデザインを
価格の評価基準にしてくれません。
素敵なおうちを二束三文で売ってしまう状況は、何とも悲しく情けなく
なりますが、仕方ないかも知れません。
私ならちゃんとリノベーションやメンテナンスを行って、家の価値を
上げた処で売買の話をして欲しい処ではありますが、そこまでお金を
掛けられないという事情もよく分かります。
私としても出来る限りのお手伝いをするつもりですが、やっぱり
手掛けた家が他人の手に渡るということには、複雑な思いがありますね。
欧米のように、手入れの行き届いた古いおうちが高く売れるという
社会に、日本も早くしなければいけません。
でないと、建物の価値が過剰に低く見なされ、どんどん失われていく
文化しか日本には残っていかないと思います。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。
尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事を
いくつかご覧の上適否をご判断願います。また、
これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。
by mikami-homemade
| 2019-02-16 15:29
| 独り言