空回りは、ハンドルの問題じゃない
2020年 04月 18日

静岡県浜松市のお客様からハード(Hurd)社のケースメント・サッシ
について修理の相談を頂きました。
ケースメントは、ハンドルを回すことで建具(障子)を開閉させる
というサッシなんですが、ハンドルを回しても空回りをするだけで
窓が開かなくなったとのこと。
お客様はハンドルを交換すれば直るのではないかということで、
ハンドルを交換したいというご希望でした。
勿論、ハンドルをオペレーターに取り付ける為のネジ切りが舐めて
しまって、ハンドルの回転がオペレーターに伝わらないということが
たまにはあるかも知れませんが、通常はそうなる前にオペレーター自体に
不具合が出ていることが殆どです。
それは、ハンドルを接続する為の回転軸がオペレーターに付いている
のですが、無理にハンドルを回すことでその軸が折れて、オペレーターが
うまく作動しなくなるというものです。
で、それならオペレーターを交換すれば、問題が解決するかというと
そうではありません。
どうしてハンドルを無理に回さなければ窓が開けられなくなったのか、
という問題を解決しなければなりません。
それは往々にして、建具又は窓枠自体の歪みや建具の水平・垂直が
正しく取れておらず、斜めになったまま建具が窓枠に納まっている
というのが原因かも知れません。
これを解決するには、建具の上下に付いているウィンドウヒンジを
調整したり、交換したりすることが必要かも知れませんし、それ以上に
サッシの掃除やメンテナンスをすることが重要だったりします。
壊れた場所を直してやれば元通りと思う浅はかな考えを持つ人が
多くいますが、物事はそう単純ではありません。
対処療法ではなく、原因究明をして根本治療をすることをしなければ、
病気は完治しないということを忘れてはいけません。
そういうことが出来る人は、たくさんの経験と知恵や道具を備えています
から、丸腰の素人が修理することは傷を深くするだけかも知れません。
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