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輸入住宅の専門家による施工情報の提供


by Supervisor-homemade

よくあるケースですが・・・

よくあるケースですが・・・_c0108065_20451889.jpg


一宮市のお客様から玄関ドアの木製ドア枠が腐ってきているようなので、
一度見て欲しいというご相談を頂きました。

取り敢えずは、ドアの敷居(ボトムシル)付近の立ち上がり辺りという
ことだったのですが、指で押して柔らかい感じがした部分をめくって
みたようです。

写真がめくって穴が明いたドア枠ですが、腐っているというよりも
虫に食われていると言った方がいい状態です。

雨漏れで木が腐るという場合は、ここまで上の方が腐るというのは
まずありません。

ですから、最初は雨水の影響で木枠が腐っていた処に、玄関ポーチの
土間の中に巣くっていたシロアリがそれを見付けて侵入してきたと
考えるのが常識的な話だと思います。

玄関ドアや勝手口ドアは、敷居を含めた四方枠に組み込まれた状態で
輸入されてきます。

それを建物の構造に取り付ける訳ですが、敷居に足を取られないように
ということで、敷居の上端まで土を入れて玄関内の土間や玄関ポーチを
造り、そこにタイルを張るという方法が取られます。

勿論、土間やポーチの周囲にはブロック等を積んで土を囲むようにする
のですが、敷地の土と玄関ポーチの中の土とは、中でつながった状態と
なりますし、下手をすると玄関内とも土がつながっているという施工が
されていることもあります。

玄関ポーチには通常屋根やヒサシが付いていますから、雨でポーチが
塗れっ放しというとはないのですが、染み込んだ雨水がポーチ内などを
経由してドアの木枠へと入ってしまうと木は徐々に腐ります。

水分を含んで腐って柔らかくなっていれば、土の中にいたシロアリには
持って来いの環境が出来てしまいます。

多少食われたくらいでは駆除剤と補修で何とか直せますが、ここまで
大きくやられていると、パテで穴を埋めるという訳にもいきません。

一度ドア枠ごと玄関ドアや勝手口ドアを外して、被害状況を確認した上で
駆除剤を塗布した構造材をその周囲に施工したり、輸入の腐らないドア枠を
使ってドアを復旧したりするということが必要です。

シロアリは明るい場所が嫌いですから、ドア枠の表面である塗装面に
近づかず、中身だけを食べていたようですから、被害が大きくなるまで
人間は全然気付かないと思います。

交換修理は少々大変ですが、ちゃんと施工すれば今後虫に食われない
ように出来ますが、建物の構造やドア枠を土間で埋めてしまうという
施工は昔からよくやられていたことですが、非常によくないと思います。

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、
現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。

尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつか
ご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの
皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。


by mikami-homemade | 2021-08-02 20:45 | メンテナンス