簡単そうで、相当大変です
2022年 09月 24日

昨日までの4日間、蓼科のお客様の別荘へ伺ってノルディスカヒュースの
木製サッシのガラスパテの打ち直しメンテナンスをしてきました。
サッシは、スウェーデンのSP Snickerier社製の木製輸入サッシ。
下見を入れてこのおうちにお邪魔するのは、4回目になります。
90年代では、ノルディスカヒュースは北欧系輸入住宅の最大手でしたから、
オーソドックスな木製サッシを使っていらっしゃるおうちはたくさんあるかも
知れません。
木製窓の枠とガラスの間から雨が浸入しないように、ガラスの周囲には
ガラスパテが施工されているのですが、20年以上するとパテが硬化してしまい、
簡単には剥がせなくなってしまいます。
勿論、30年以上雨風に当たっているような場所の窓だと、更に劣化が進んで
しまい、パテが部分的に脱落するようになるのですが、そこまで行くと
ガラスからの雨漏れで室内に水が入ってきたり、窓枠が腐ってきたり
しますから、最悪の状況になってしまいます。
硬化したパテは石のように堅く、カッターやパテナイフ等では全く歯が
立ちません。
私たちは、スウェーデンから輸入した専用工具などを駆使してパテの
除去作業を行うのですが、厚みの薄いガラスに張り付いたパテとの闘いは
慎重な上にも慎重な作業が求められます。
1つの窓のガラスパテを除去しただけで腕はパンパン、時間は数時間
経っていたなんてこともしばしばでした。
その後、ガラスの周囲にマスキングテープを張って、新しい専用の
ガラスパテを塗る作業をするのですが、写真は新しいパテを施工する
前の様子です。
古いパテが徹底的に剥ぎ取られ、きれいに掃除した上で美しく
マスキングテープが張られているのが分かりますか?
ここまでするのは、本当に至難の業です。そんな窓が20ヶ所もあったら、
メンテナンスには何週間も日にちが必要となります。
10~15年程度でガラスパテを打ち直しすれば、ガラスパテも然程
難しくなく外せるはずですが、一旦堅くなってしまったパテは
サッシ屋さんでも絶対にやってくれない代物です。
木製サッシが悪くならないうちに、どうか適切なメンテナンスをして
下さいね。
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