ハードのバランサー不具合
2024年 08月 15日
お客様からダブルハングサッシの開け閉めがしづらくなったので、
メンテナンスをしたいというご相談を頂きました。
上げ下げ窓のダブルハングは、ハード(Hurd)製の木製アルミクラッド
(外装に耐久性のあるアルミカバーを装着した木製サッシ)。
写真を見てもきれいな状態で特に不具合はなさそうにみえますが、
窓の開閉をサポートするバランサーという部材は、窓の両サイドに
付いている樹脂製のジャムライナーの中に隠れている為、外見上の
変化はありません。
ハードの場合、バランサーは吊りバネ以外に建具(障子)とバネとをつなぐ
バランスシューという樹脂部品で構成されています。
ただ、古いハードの吊りバネは、既に製造が中止されていて、部品
メーカーからも入手することが難しい状況です。
そうなると、バネ交換不能で修理も出来ないと思うかも知れませんが、
実際には吊りバネは比較的耐久性が高く、バネが弱ったり切れたりする
ことはあまりありません。(勿論、バネが原因のトラブルがゼロでは
ないことも、覚えておいて下さい)
ハードのバランサーの不具合は、主に樹脂で出来たバランスシューが
割れて、バネと建具の連結が出来なくなったことが原因ですから、これを
交換することで修理は出来ますが、樹脂で出来たジャムライナーが劣化して
破損している場合は、完全には元に戻せないかも知れません。
それは、吊りバネ同様ジャムライナーも既に製造が終了している為で、
直す方法がないというのが現状です。
それでも、ハードを吸収合併したシエラパシフィック(Sierra Pacific)
という会社が新しい仕様の窓を製作してくれますから、外壁に固定された
窓枠はそのままに、上下の建具やジャムライナーを交換することで
修理することは可能です。
見た目も然程変わりませんし、今後のメンテナンスも問題なく出来る
ように生まれ変わりますが、建具交換が伴いますからその分費用が
掛かることをご了承頂かなければなりません。
私たち ホームメイドは、修理の仕方についていくつもの選択肢を持って
いますし、状況によって最適のメンテナンスを提供出来ますから、
どうしていいか分からないお客様はご相談を頂くことをお勧めします。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、
現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。
尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつか
ご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの
皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。