紙が命の高性能断熱材
2007年 03月 06日
セルロースファイバーは、新聞紙を粉々にしてホウ酸を混ぜて作られている、天然木質繊維の断熱材です。人体への影響も少ないエコ材料であることが最大の特長で、古紙を利用していることで、エコロジー時代、リサイクル時代と環境にやさしい断熱材として、お勧めいたします。
機能、性能面も大変優れており、木質繊維特有の吸放湿性で適度な湿度を保ちます。その他、害虫対策にも効果を発揮します。セルロースファイバーは紙です。紙はもちろん木からですね。木は自然素材ならではの吸放湿性を持っています。湿度が高くなると材料内に湿気を蓄え、乾燥すると放湿するため、結露防止にも役立ちます。住まいの大敵、カビを追放します。
また、ホウ酸には緩消毒性能があり、ゴキブリ、ネズミ、白アリ、カビ、ダニ等を追いやっていきます。
セルロースファイバーは欧米諸国で広く利用されています。米国の断熱材種別シェアを調べてみるとセルロースファイバーが最も多く使用されていることがわかります。(インターセル調査)安全基準に厳しいアメリカで60年の実績を積んでいますが、日本では価格が高いためか、リサイクルの意識の違いか、アメリカやヨーロッパに比べて採用率は極めて低くなっています。
ちなみに、日本でのセルロースファイバーの歴史は、今から約20年前と浅く、50年以上の歴史を持つアメリカとは、歴史も理解もまだまだといったところでしょうか。
安全性
セルロースファイバーはホウ素系薬品により、防燃処理がされています。ホウ素系薬品は、医療、肥料、食器、除草剤などにも使われ、毒性が非常に低く、人体への蓄積や残留がほとんどありません。その毒性は、食塩と同等以下です。
また、ホウ酸は自然の岩盤から精製されています。
防音・吸音性
セルロースファイバーは、繊維自体の空気泡により、入射した音エネルギーを熱エネルギーに置換する作用があります。それに加えて繊維同士が絡み合うことにより、厚い空気の層を保持しています。二重の空気層がダブル効果で音を吸収しますので、他の断熱材と比べ非常に吸音に優れています。中からのピアノの音・外からの車の音など、施工されたお客様からびっくりされている報告をよく聞きます。