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輸入住宅の専門家による施工情報の提供


by Supervisor-homemade
久し振りに天然スレートの問い合わせ_c0108065_14212517.jpg


以前ブルースフローリング用のWAXをご購入頂いた福島のお客様から
屋根の葺き替えについてご相談を頂きました。

現在の屋根は、コンクリートの薄板に塗装を施したカラーベスト。

10年毎に塗り直しをすれば、60年程度は持つという屋根材ですが、
永遠に耐久性があるという素材ではありません。

そこで、ルーブル美術館やモンサンミッシェルといったヨーロッパの
歴史的建造物の屋根や赤レンガの東京駅にも使われている天然スレートを
使いたいというご希望でした。

天然スレートとは、何万年も前に形成された地層から採掘した粘板岩で
薄い板状に剥がせるという特徴があり、その分軽量で耐久性が高い屋根が
施工出来るというスグレモノです。

その寿命は120年とも200年とも言われていて、その間何もメンテナンスが
必要ないというのは、他の屋根材を凌駕していると言ってもいいでしょう。

日本でもいろいろな天然スレートが販売されていますが、写真のものは
その一つ。

断面の部分を見ると本物の石であることがお分かり頂けると思いますし、
それが層になっている感じも見て取れます。

こちらの天然スレートのサイドには水切り材が付けられていて、隣り合った
屋根材の間から雨が入らない仕組みになっています。

また、屋根材が上下で重なる部分にはライン状に防水ゴムが付いていますから、
吹き上がるような強い雨でも中に雨が侵入しない工夫もされています。

屋根材の固定は、天然スレートの上に明けられた穴にビスを入れて
留めることをしますから、ガッチリと屋根材が固定されます。

なかなかよく考えられたシステムですが、以前にも記事に書かせて
頂いたように、屋根材そのものは下地に施工された防水材のアスファル
ルーフィングを太陽光から保護するカバーでしかありません。

アスファルトルーフィングがしっかり施工されていれば、屋根材の隙間
から雨が中に入ってきても然程問題ではありませんし、心配も無用です。

ですから、水切りや防水ゴムで更に雨の侵入を防ぐ必要はありません。

勿論、侵入しないことに越したことはありませんが、それよりも
アスファルトルーフィングの施工の正確さや万一の屋根材の交換・補修が
比較的やりやすいことの方が大切な気がします。

何れにしても、天然スレートの屋根は現在考え得る最高の素材である
ことは間違いないですし、その分高価であることも念頭に置くように
して頂きたいものです。

皆さんのおうちでも新築・リノベーションに如何でしょうか?

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、
現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。

尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつか
ご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの
皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。

# by mikami-homemade | 2021-10-20 14:36 | 外装工事
水漏れしたアメリカンスタンダード製の洗面水栓_c0108065_21123208.jpg


こちらの水栓金具は、アメリカンスタンダード(American Standard)の
洗面水栓です。

止水バルブのセラミックカートリッジに不具合が起きたらしく、蛇口の
先から水がポタポタ落ちるようになったとのこと。

こちらのお客様は、施工した際の取扱説明書を大切に保管されていらした
ようで、水栓のメーカー名や品番もはっきりしています。

こうした情報から、水栓金具自体の調達は元より交換パーツの手配も
可能ですから、お客様にとってはラッキーかも知れません。

勿論、交換作業も私共 ホームメイドがさせて頂く予定ですので、
お伺いした際には水栓金具だけでなく輸入住宅全般のメンテナンスに
ついてもアドバイスをさせて頂くつもりです。

アメリカンスタンダード自体は、北米でもメジャーなメーカーですから、
製品寿命も長く交換部品の在庫も然程心配ではありませんから、
その点もよかったと思います。

輸入住宅の材料の選択は金額ばかりに目が行きますが、信頼のおける
メーカーであることや新築時の詳細仕様書・部材の取扱説明書が大切に
保管されていること、おうちの修理・補修に十分な知識と技術がある
ビルダーと巡り会うことの方が、後々の為には重要な気がします。

まあ、輸入資材ですから、アメリカからの輸送期間が少々掛かるのは
玉にキズですが、10年以上経っても部品が手に入るのは魅力的ですね。

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、
現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。

尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつか
ご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの
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# by mikami-homemade | 2021-10-19 21:26 | 輸入設備
雨仕舞といった納まりも悪そうです_c0108065_16422998.jpg


石川県のお客様からウェザーシールド(Weathershield)製の輸入サッシが
腐ってきたので、補修をして欲しいというご相談を頂きました。

その一つが、こちらのサッシ。

台形出窓と呼ばれるベイウィンドウですが、出窓の下端が腐ってきて
いるようです。

恐らく、建具のガラスの周囲から雨が中に侵入したものが、サッシの下枠へ
と落ちてきたのだろうと思います。

また、この写真にはないですが、別の写真ではサッシの屋外側に木枠が使って
あるようで、側枠も同様に腐ってきています。

そういうことが複合的に重なって、サッシの下端も腐ってきているのだろうと
思います。

ここまで来ると表面上の腐りではなく、窓の構造部分も相当腐ってきている
でしょうから、出窓自体を交換しないといけないかも知れません。
(下手をすると、建物の構造部分にも被害がある可能性があります)

出窓は建物の外壁よりも外へ飛び出しているものですから、基本的に雨が
当たりやすいものです。

ですから、ある程度軒が出た屋根(ヒサシ)を窓の上にしっかりと載せて
あげるといった施工や、極力外部には木を使わない(木を露出させない)
といった工夫が必要です。

定期的なガラスの防水メンテナンスをしたりすることも大切ですが、
サッシの納まり自体を正しくしないと、いくら補修しても根本的な解決を
することは難しくなります。

施工者である工務店や基本的なデザインを考える設計士も、雨が多い日本で
どういう施工が必要なのかをしっかりと考えてもらいたいものです。

でないと、せっかく高級な輸入木製サッシを取り付けても、20年もしない
うちに交換しないといけなくなりますよ。

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# by mikami-homemade | 2021-10-17 16:54 | メンテナンス
相当な力で壊しましたねぇ~_c0108065_17362738.jpg


マーヴィン(Marvin)のケースメントサッシが破損したので、見て欲しい
というご相談がありました。

頂いた写真がこちらですが、開閉金物のオペレーター本体が木枠の部分を
境にして2つに分かれてしまっています。

木枠の外側にある部分をビス留めしてオペレーターを窓に固定している
のですが、その部分と内側の部分とが割れて離れてしまっています。

こうなると、オペレーターを固定することは出来ませんから、サッシの
開閉はスムースに出来なくなります。

オペレーターは鋳物で作られていますから、継続的に無理な力を掛けて
窓の開け閉めをしていないと、こんなことにはならないはずです。

相当丈夫に作られていますから、こんなことになったものは見たことが
ありません。

単に部品の交換で直ると思っていらっしゃるかも知れませんが、力を
入れないと窓が開けられないということの原因を解決しないと、
また同じ不具合が起きますし開閉が重いという不具合は解消されません。

皆さんのおうちでも開閉金物が重いとか、ロックが掛けづらいとか
という問題があったら、メンテナンスのサインですから専門家に相談
するようにして下さいね。

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# by mikami-homemade | 2021-10-16 17:43 | メンテナンス
これは、酷くなったら交換です_c0108065_17083765.jpg


先日、アンダーセン(Andersen)の4枚引き分け掃出しサッシの
ドアを交換したという記事を書かせて頂きましたが、このおうちには
それ以外の窓にもアンダーセンが使われています。

それらの窓は、新築以来何もメンテナンスをしていないとのことで、
ペアガラスの周囲等からの雨漏れのリスクが生じています。

そこで、外部足場を組んで、高い位置の窓を含めてガラスの防水処理
を行うこととなりました。

今回ガラスの防水処理を行っている最中に、ペアガラスの中が汚れている
のを発見しました。

恐らく長年お使い頂いている間に、このサッシだけガラスの周囲から
雨が入り込んで少しずつ汚れが広がってきたのだと思います。

幸いこのサッシ以外にはそういった不具合は見受けられませんでしたが、
やはりガラスの防水処理は必修ですね。

取り敢えず、屋外側のガラスの周囲やガラス押えのつなぎ目などの
防水処理を行いましたから、これ以上雨が悪さをすることはないと
思いますが、今後も気にして頂く必要はあると思います。

不具合の程度は然程でもない状況ですので、取り敢えずこのまま様子を
みて頂いて、何年か経った後に汚れや曇りが相当酷くなってきたら、
ガラスを含めた建具の交換をするようにしたいと思います。

皆さんのおうちも、国産・輸入を問わずペアガラスにはこうした
弱点がありますので、気を付けるようにして下さいね。

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# by mikami-homemade | 2021-10-15 17:18 | メンテナンス